ハイブリッドワークライフでは個人の主体性が重要になります。具体的に言うと、誰もがフリーランサーのような心構えを持つ必要が出てくるのです。これは組織に属して働く人であっても同じです。
ドラッカーは、こうした事態が訪れることをいち早く予言していました。その最大の理由は「長寿化」です。長寿化になると、人生の間に何度も大きな変革に見舞われます。人生のすべての期間において身を託せるような組織はほとんどありません。したがって、すべての人は自らの能力によって、その変革を乗り切っていかなければなりません。
すると、今日の仕事で成果をあげる努力と、明日の仕事で成果をあげるための努力の二つが必要になるのです。明日の仕事で成果をあげるには、新しい能力を身につけなければなりません。こうした事情の下では、仕事をオンとオフで区別することは意味がなくなります。
余暇は仕事で疲れた体を休める時間では無くなります。将来の仕事の能力を身につけるための継続学習の時間となるのです。
ただし、将来の仕事の能力は幅広くとらえる必要があります。健康であるための投資も必要です。人脈やネットワークの形成も大切です。全く新しい物の見方を身につけるための体験を得ることも必要です。すると、学びと遊びは一体化していきます。
ハイブリッドワークライフでは、「ゲームのように仕事をする」こととともに、「学びと遊びの一体化」も必要となるのです。すると、仕事とプライベートとの境界線を引くことには意味が無くなるのです。