1. 雑草は厳しい自然界を生き抜いてきた勝者。雑草の生存戦略のポイントは「戦いを避ける」こと。
2. 良い環境は競争率が高い。予測不能・不安定・複雑な環境にこそチャンスがある。
3. 単純なルールでは勝つのは強者。圧倒的な力がないならばルールは複雑なほうが良い。
4. 安定した条件では強者が勝つ。不安定な条件なら誰にでも勝者になるチャンスがある。
5. ニッチは生物学の用語。一つのニッチには一つの種しか棲むことができない。
6. 強者も弱者もニッチを持つ。強者は大きなニッチで、弱者は小さなニッチで生き残る。
7. 弱い生物は条件を小さく、細かくし、細分化されたニッチのナンバーワンを目指す。
8. 生き残るにはどんなに小さくてもニッチのナンバーワンにならねばならない。
9. 多様な雑草同士は、条件を細分化し、生活空間のニッチを分け合っている。
10. どんな小さなことでも良い。他者に対する優位性を見つけ、そこに勝つ道筋を見い出す。
11. ニッチは自分より強いライバルが入り込めないカテゴリーであることが望ましい。
12. 弱者は大きくなるという発想ではダメ。大きな相手とは小ささで勝負する。
13. 小さい範囲では小さい方が有利。小さな土俵から出なければ何も恐れることはない。
14. 弱者にとってはスピードこそが競争力。変化を迅速に捉えて対応し、チャンスに変える。
15. 弱者の成功に一番重要なのはタイミング。雑草の種子はじっと発芽のタイミングを待つ。
16. 幸運とはチャンスに対して準備ができていること。チャンスは予兆なく現れる。
17. チャンスを捉えれば、後は迷うことなくスピード勝負。一度芽を出したらもう土の中には帰れない。
18. 不確実な環境では、あらゆる可能性に賭けてたくさん小さな種をまく。
19. 変化が大きい環境ほど一つのサイクルは短い方が良い。仕事のサイクル、成功のサイズを小さくする。
20. 変化のある条件では、時間をかければかけるほどリスクが高い。
21. 大きな目標を掲げて長期戦を挑むのではなく、小さな目標を掲げて短期決戦を挑む。
22. チャレンジが小さければ失敗してもリスクは小さい。
23. 一つの正解を求めるのは危険。複数のオプションを用意し、状況によって使い分ける。
24. 根が成長するのは条件に恵まれない苦しい時。地面の下に伸びることも立派な成長。
※稲垣稲垣栄洋「競争しない『競争戦略』」より ‥雑草に学ぶ不確実・不安定な環境での生き残り術