2023.11.20更新

 ビジネスマンにとって財務諸表を読む力は基本的なスキルと言われています。財務諸表の読み方にはいろいろな考え方がありますが、ここでは“史上最強の投資家”と呼ばれるウォーレン・バフェットの考え方をご紹介したいと思います。
 バフェットが投資するのは「永続的な競争優位」をもつ企業です。そして、バフェットは財務諸表の次のような特徴が永続的な競争優位の現れと考えているのです。

 ☆バフェット流の財務諸表のチェックポイント

   〈損益計算書の読み方〉

1. 粗利益率が高い :一般的に粗利益率 40%以上の企業には何らかの競争優位がある

2. 販売費・一般管理費が低い :販管費が高い企業は厳しい競争に苦しんでいる

3. 多額の研究開発費を必要としない :常に新製品を必要とするビジネスモデルは長期
 的には弱い

4. 純利益が右肩上がり :純利益の上昇トレンドは永続的競争優位の証

5. 一株当たり利益が高い水準で推移 :経営の効率性が持続できている

   〈貸借対照表の読み方〉

1. 「現金及び現金等価物」が十分にある :手持ちの現金は最大の武器

2. 売上高に対する売掛金の割合が低い :売掛金が少ない企業は得意先への交渉力が強
 い

3. 内部留保が長期的に増加 :自己資本は永続的競争優位の証

4. 株主資本利益率が高い :経営者の手腕が優れている証

5. 負債の多い(レバレッジをかける)企業を避ける :短期で好業績でも長期的なリス
 クがある

    〈キャッシュフロー計算書の読み方〉

1. 資本的支出が少ない :巨額の投資(資本的支出)を伴う事業には長期的なリスクが
 ある

2. 自社株を継続して購入 :上場企業にとっては株主にメリットがある。

 

 バフェットは「あらゆる富を生み出す永続的競争優位性のうち、重要なのは“永続性”の部分である」 といいます。

例えば、コカ・コーラ社はずっと同じ製品を売り続けています。製品の一貫性が収益の一貫性を生んでいるのです。製品を定期的に変更する必要がなく、研究開発や設備に巨額の資金を必要としません。バフェットは永続性の裏にはこうした「一貫性」があると考えていました。

 

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投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2023.10.06更新

 新型コロナの流行が一段落したため、今後、税務調査が増える見込みです。しかも、以前に比べ、より調査内容が深まってきているようです。そこで、税務調査について改めて整理したいと思います。

 簡単に言うと税務調査とは税務申告における不正、誤謬、もしくは見解の相違について確認する行為です。人はミスをするものですし、考え方の違いが起きるのも普通のことです。ですから、誤謬や見解の相違はそんなに心配する必要はありません。誤謬は直せばよいわけですし、見解の相違は当局としっかりと議論をして合意すればよいのです。

 しかし、不正は別です。税務上の不正は「脱税」と呼ばれる非違行為です。その金額が大きくなれば刑事罰が科され、ニュースとなって社会的信頼が失墜する可能性もあります。「これぐらい構わないだろう」「このやり方なら脱税じゃない」と安易に考え、それが税務調査で大きな問題になることが多いようです。“賢い節税”のつもりが「脱税」とみなされないよう注意しなければなりません。


1 税務は実質課税。実態と離れた形式は「不正」とみなされやすい

 税務上の論点は白黒が比較的はっきりしている場合よりも、その中間の「グレー」な領域がたくさんあります。修繕費などはその典型で、実際に「これは経費になりますか?」と聞かれる修繕の多くは「黒に近いグレー」なケースであるため、資本的支出と判断されやすい状況にあります。

 また、法律上の形式が整っているからといって安心できません。たとえば親族を役員に任命して多額の報酬を支払っているのに、親族に勤務実態がないため故意による所得の過少申告とみなされるケースは多数あります。「本当は税金を少なくすることが目的」の行為の多くが“グレー”といえます。

2 税務署は事前に下調べをしている。

 コロナの影響もあったため、ここ数年は税務調査が比較的少なめでした。そのため、今後、税務調査が増えるといわれています。また、事前調査が以前よりも徹底されているともいわれています。

 実際、ある税務調査の際に、事前にブログや SNS などを詳しく調べ、会計処理との矛盾点がないかを細かくチェックしているようです。


3 小細工をするのは逆効果

 税金を安くしようと小細工をした場合、それが発覚するとダメージが大きくなりがちです。ある事業者は、通常使う銀行口座とは別に遠方の銀行に秘密の口座を設けていましたが、調査で簡単に発覚し、「脱税」と認定されました。


 また、別の事業者は調査の冒頭で「午後に貸金庫を調査します」と言われたため、午前中に人を銀行にやって金庫の中身を引き上げたのですが、貸金庫の入退室の履歴からその行動がバレて、悪意を認定されたこともありました。


 さらに、SNS などの事績を消した場合には、税務署が業者に内容の復元を依頼すると 1 週間程度で削除した内容がわかってしまいます。小手先の細工はかえってダメージが大きくなると考えてください。

 

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投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2023.09.26更新

 マーケティングの領域では、ターゲット顧客に対して自社製品の魅力を印象づけようとする活動をポジショニングといいます。ライバル社に対して自社の取り組みをどのように印象づけるかと言い換えてもよいでしょう。


 ポジショニングでは、目に見えない価値を扱うため、明確な原理原則に従って活動に一貫性を持たせる必要があります。ポジショニングとは顧客から見て新たなポジションを創造するために一貫性を持った経営活動を行うことなのです。


☆ポジショニングの原理原則

1. ポジショニングとは、相手の頭の中のイメージを操作し、商品に結びつけること

2. 誰の頭の中にもない新奇なイメージは作り出せない

3. 人の心は変えられない。すでに頭の中にあるイメージを利用する

4. シンプルで明確なメッセージでなければ消費者の頭の中に食い込めない

5. 最も効果的なマーケティング・メッセージは一言に集約される

6. ビジネスで重要なのは人の頭の中に最初に入ること

7. 名前は重要。名前は頭の中のイメージと商品のイメージの最初の接点

8. 最初に独自のポジショニングをした商品が圧倒的な優位性を手に入れる

9. リーダー的地位と 2 位以下では圧倒的な差がつく

10. 一つのポジションには一つのイスしか用意されていない

11. 人は見たいものしか見ず、自分が期待した味を味わう。風味、味覚、美的感覚は消費者の頭が作り出す。人は予想外のイメージは抱かない

12. 自分のポジションと同じぐらいライバルのポジションが重要な意味を持つ

13. 明確なポジションがなければ成功しない。万人に受ける“八方美人戦略”は失敗する

14. ライバルが何かで有名ならば自分は違うことで名を成すようにする

15. ライバルの強みに潜む弱みに目をつける

16. ライバルを侮ってはいけない。過大評価しておいてちょうど良い

17. ライバルが弱みを克服すると自社の強みはたちまち消える

18. 成功すると変化を好まなくなる。だが、ポジションは継続的に進化させなければならない

19. 物を売るには価格よりも価値を、商品よりもロマンを売る

 

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投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2023.08.02更新

 マネジメントとは成果を目指して行動することです。ドラッカーは成果をあげるコツを一つだけ挙げるとすれば「それは集中である」と述べています。集中とは一つのことに意識を向けて取り組むことです。
 集中の対象となるのが目的、目標です。

 集中にはあげるべき成果、達成すべき目的や目標を設定することが必要です。目的と目標の違いは厳密ではありませんが、長期的な成果が目的、短期的・具体的な成果が目標という関係を持つことが多いです。長期的な目的達成の手段としての具体的な目標と理解するとよいでしょう。成果は目的、目標のどちらの意味でも使われる幅の広い言葉です。

    ☆「目的・目標」に関する P.F.ドラッカーの名言

1. 焦点は仕事にあてなければならない。

2. 仕事を生産的なものにするには成果、つまりアウトプットを中心に考えなければならない。

3. 必要な仕事を決めるのは成果である。

4. 成果をあげるには自らの果たすべき貢献を考えなければならない。

5. 成果をあげることは自己実現の前提である。

6. 目標管理は自己管理によるマネジメントのためには不可欠である。

7. 目標管理の最大の利点は、自らの仕事ぶりをマネジメントできるようになることである。

8. 自己管理による目標管理こそ、マネジメントの哲学たるべきものである。

9. 目標を持たない領域は必ずないがしろにされる。

10. 目標管理こそ組織内のコミュニケーションの前提である。

11. 組織内の人間が果たす貢献は多様である。それらの貢献は共通の目標に向けられねばならない。

12. 目標には初めからチームとしての成果を組み込まねばならない。

13. 目標は組織への貢献によって規定しなければならない。

14. 知識労働者は自らに課される要求に従って成長する。

15. 組織は目的をもって設計され、形成される。

16. 組織の目的は組織の外にある。

17. 経営者がまず行うべきことは、自らの組織が挙げるべき成果を明確にすることである。

18. 組織は自らの目的を明確に規定すればするほど強くなる。

 

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投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2023.07.14更新

不確実性が増す中で、ビジネス界ではクリエイティブな方法論に注目が集まっています。「デザイン思考」がもてはやされ、哲学、美術、歴史など「リベラル・アーツ(一般教養)」が再評価されています。


クリエイティブな領域では、よく「センス」という言葉が使われます。辞書で調べると、「物事の感じや味わいを微妙な点まで悟る働きや感覚。また、それが具体的に表現されたもの。」となっています。また、「判断力。思慮。良識。」という意味もあるようです。


「マネジメントの観点からは「センス」は成果に結びつくものでなければなりません。「センス」はただ感覚的に判断するものではなく、知識や思考に深く関係しています。一流クリエイターの考え方から具体的に学びましょう。

 


☆「センス」に関する一流クリエイターの名言


1. まず、「言葉でデザインする」プロセスが大事。 (奥山清行)

2. デザインは意見を集約する仕事。議論ができない人にデザインはできない。 (奥山清行)

3. 質を追うなら量を出せ。プロは常に量をこなし、準備を怠らない。 (奥山清行)

4. デザイナーの仕事とは医者のように顧客を診察し、問題を解決すること。 (佐藤可士和)

5. 自分のインスピレーションを形にするのではなく、相手の問題を解決する。 (佐藤可士和)

6. 整理することで一番大切なものを見つけ、それを磨き上げてデザインする。 (佐藤可士和)

7. センスとは知識の集積。すべての仕事において「知らない」は不利。 (水野学)

8. センスとは知識に基づく予測である。 (水野学)

9. センスが知識の集積である以上、言葉で説明できないアウトプットはあり得ない。 (水野学)

10. スポーツとデザインの共通点は、制約条件の中で最大の力をどう発揮するか。 (佐藤オオキ)

11. 顧客の期待を把握していない状態はデザイナーとしてハイリスク。 (佐藤オオキ)

12. 仕事の 8 割は論理的に行うべき。言葉はそのためにある。 (古川裕也)

13. 「新しさ」とは時間的・歴史的概念。過去との関係、文脈の中から生まれる。 (古川裕也)

14. 芸術においては技術ではなく「考え方」に力を注ぐべき。 (村上隆)

15. 「目的は何か」を客観的に把握せずに行動を続けるのはおかしい。 (村上隆)

16. あらゆる分野には特有の文脈がある。新しい価値や流行はその文脈から生まれる。 (村上隆)

17. 芸術の世界で同じことを続けていたらおしまい。才能は簡単に枯れる。 (村上隆)

 

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投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2023.06.20更新

            

  ドラッカーは成果を上げるコツを一つだけ挙げるとすれば「それは集中である」と述べています。集中とは一つのことに意識を向けて取り組むことです。集中することで行動、取り組みのレベルが上がり成果が大きくなります。

  集中のポイントは目的を一つに絞ることです。やるべきことを明確にし、そこに意識を向けることで集中力が高まります。大切なことは目的を意識的に選ぶということです。意識的に目的を設定することはモチベーションをあげる必要条件でもあります。

  マルチタスク(複数の仕事を同時に並行して処理すること)は集中とは真逆の状態です。人間の意識は二つに分けることはできません。多くの仕事を同時にうまくこなしているように見える人も、実際には一つの仕事を手早く片付け、次の仕事に素早く取り掛かっているだけなのです。

   意識的に目的を選んで取り組むと「よい集中」状態に入りやすくなります。これに対し、状況の圧力によって起きる集中は「悪い集中」です。たとえば、トラブルが起きた時などで発揮される集中力は典型的な「悪い集中」の状態です。

  集中すると視野が狭くなります。焦点を絞った領域に意識を向けるわけですから、それ以外のことについては注意が散漫になるのです。すると、思わぬところから更なるトラブルが生じるのです。「よい集中」のためには、思わぬ事故が起きないよう十分に準備する必要があります。

  「よい集中」のためには、日常的に仕事の目的を意識し十分に段取りを組むことが大切です。よく「仕事に追われる」といいますが、それは状況の流れに身を任せて起きた「悪い集中」の状態です。「今日はなんだか忙しかったけれど、何をしていたのかよく思い出せない」といった状態は「悪い集中」の状態なのです。こうした状態では大きな成果はなかなか得られません。

 

☆「集中」に関する P.F.ドラッカーの名言

  1.  成果をあげる秘訣は集中。

  2.  成果をあげる人は最も重要なことから始め、一度に一つのことしかしない。

  3.  忙しさに身を任せるのではなく、成果をあげることに力を入れる。

  4.  ひとつに集中するほど実際にやれる仕事は多くなる。

  5.  集中すると時間が少なくて済む。成果をあげない人ほど長時間働く。

  6.  古いものを計画的に廃棄するが新しいことを進める唯一の方法。

  7.  優先順位の決定はやさしい。難しいのは劣後順位の決定。

  8.  状況に流されて優先順位を決めてはいけない。


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投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2023.05.12更新

            

 米国の諜報機関 CIA の前身組織(OSS)が第二次世界大戦中に敵国の組織を内部から機能不全に陥らせる方法をマニュアル化していました。現在、そのマニュアルは CIA の HPで全文が公開されています。この通りにすれば組織が機能不全に陥るのであれば、その逆を行えば組織の成果が大きくなるわけです。

  ・常に文書による指示を要求せよ。

  ・誤解を招きやすい指示を出せ。

  ・長時間議論せよ。

  ・出来る限り不備を指摘せよ。

  ・完全に準備ができるまで実行に移すな。

  ・高性能の道具を要求せよ。道具が悪ければ良い結果が得られないと警告せよ。

  ・常に些細な仕事からとりかかれ。重要な仕事は後回しにせよ。

  ・些細なことにも高い完成度を要求せよ。わずかな間違いも繰り返し修正させよ。

  ・重要な決定を行う際には会議を開け。

  ・あらゆる物事を委員会で討議せよ。委員会のメンバーはできる限り大人数にせよ。

  ・書類を増やせ。

  ・決済手続きを多重化せよ。すべての決裁者が承認するまで、仕事を進めるな。

  ・すべての規則を隅々まで厳格に適用せよ。柔軟な対応を認めるな。

  ・議事録や連絡用文書、決議書などにおいて細かい言葉遣いにこだわれ

  ・以前の会議で決まったことを再び持ち出し、改めて問い直せ。

  ・「警告」し、他の人々に「理性的」になることを求め、早急な決断を避けるよう主張せよ。

  ・あらゆる決断の妥当性を何度も問え。権限や組織のポリシーとの相反を問題にせよ。

 

  このマニュアルが示しているのは、目的ではなく手段を、全体ではなく細部を、内容ではなく形式を重視することで組織は機能不全に陥るということです。逆に言えば、成果の上がる組織は書類や会議が少なく、実行の着手が早く、些細な間違いを気にせず真の目的に集中しているということになります。


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投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2023.04.14更新

            

  心理学者の A.アドラーが提起した「劣等コンプレックス」という概念があります。“劣等感”に似ていますが少し違います。健全な劣等感の持ち主は、勉強やスポーツなどでライバルに負けても「よし!次はがんばるぞ」と前向きに行動することができます。

  ところが、一歩を踏み出す勇気が持てず、「努力で状況は変えられる」と信じることができない人がたくさんいます。カベに突き当たると「どうせ自分なんか」とすぐあきらめてしまうのです。チャレンジや前向きな行動をあえて避けようとするのです。アドラーは、その原因が劣等コンプレックスにあると考えました。

  チャレンジしない人、行動しない人は“言い訳”探しの名人です。「〇〇だから行動しないんだ」とすぐにできない理由、やらない理由を思いつきます。そして「〇〇という原因さえなければ自分は有能で価値があるのだ」と主張するのです。この状態が劣等コンプレックスです。健全な劣等感と劣等コンプレックスとの違いは前向きな行動があるかないかです。

  昔、「オレ、まだ本気出してないから」という映画がありましたが、この言葉は典型的な劣等コンプレックスのセリフです。劣等コンプレックスの持ち主は常に行動しない理由を見つけ、新しいチャレンジを避けるのです。なぜでしょうか。

  劣等コンプレックスの持ち主は常に言い訳をして行動しません。行動しなければ失敗することもありません。失敗しなければ可能性の中に生きることができるのです。「自分は〇〇なので、行動していないだけなのだ」と自分に納得させているのです。なにも行動しなければ人は可能性の世界(夢の世界)に生きることができるというわけです。

  もちろん、行動しないわけですから何もいいことが起きません。自分でも薄々と今がよくない状態であることには気づいています。だからこそ「オレ、まだ本気出してないから」と強気のスタイルをとる必要があるのです。虚勢を張ることで心のバランスを取ろうとするのです。

  さらに消極的な場合もあります。「お金持ちの家に生まれなかったから‥」「もっとカッコよかったら(キレイだったら)」「もっと頭がよかったら」という言い訳を見つけて努力や前向きの行動は無意味だと自分自身を説得し続ける人です。業績悪化を「景気が悪いから」「取引先が理不尽だから」という経営者も同じ です。失敗への不安から行動しない人は消極的に不幸な人生を選択しているのです。

  アドラーはライフスタイルを変えれば結果を変えることができると主張しています。「ライフスタイル」とは自身の物の見方、出来事に対する反応の仕方のことです。ライフスタイルはこれまでの人生で自分が身に着けた生き方のクセです。「自分を変える」とは「ライフスタイルを変える」ことなのです。

  ライフスタイルは選びなおすことができます。「不幸」をもたらすライフスタイルを選んだ人もライフスタイルを選びなおすことができます。しかし、それには自分の劣等コンプレックスに向き合う勇気が必要です。心理学者の岸見一郎氏はそれを「幸せになる勇気」と名付けました。アドラーは、「劣等感を言い訳にして人生から逃げ出す弱虫は多い。しかし、劣等感をバネに偉業を成し遂げた者も数知れない」と述べています。劣等コンプレックスを知ることはライフスタイルを変える第一歩です。


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投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2023.03.29更新

 

1. 雑草は厳しい自然界を生き抜いてきた勝者。雑草の生存戦略のポイントは「戦いを避ける」こと。

2. 良い環境は競争率が高い。予測不能・不安定・複雑な環境にこそチャンスがある。

3. 単純なルールでは勝つのは強者。圧倒的な力がないならばルールは複雑なほうが良い。

4. 安定した条件では強者が勝つ。不安定な条件なら誰にでも勝者になるチャンスがある。

5. ニッチは生物学の用語。一つのニッチには一つの種しか棲むことができない。

6. 強者も弱者もニッチを持つ。強者は大きなニッチで、弱者は小さなニッチで生き残る。

7. 弱い生物は条件を小さく、細かくし、細分化されたニッチのナンバーワンを目指す。

8. 生き残るにはどんなに小さくてもニッチのナンバーワンにならねばならない。

9. 多様な雑草同士は、条件を細分化し、生活空間のニッチを分け合っている。

10. どんな小さなことでも良い。他者に対する優位性を見つけ、そこに勝つ道筋を見い出す。

11. ニッチは自分より強いライバルが入り込めないカテゴリーであることが望ましい。

12. 弱者は大きくなるという発想ではダメ。大きな相手とは小ささで勝負する。

13. 小さい範囲では小さい方が有利。小さな土俵から出なければ何も恐れることはない。

14. 弱者にとってはスピードこそが競争力。変化を迅速に捉えて対応し、チャンスに変える。

15. 弱者の成功に一番重要なのはタイミング。雑草の種子はじっと発芽のタイミングを待つ。

16. 幸運とはチャンスに対して準備ができていること。チャンスは予兆なく現れる。

17. チャンスを捉えれば、後は迷うことなくスピード勝負。一度芽を出したらもう土の中には帰れない。

18. 不確実な環境では、あらゆる可能性に賭けてたくさん小さな種をまく。

19. 変化が大きい環境ほど一つのサイクルは短い方が良い。仕事のサイクル、成功のサイズを小さくする。

20. 変化のある条件では、時間をかければかけるほどリスクが高い。

21. 大きな目標を掲げて長期戦を挑むのではなく、小さな目標を掲げて短期決戦を挑む。

22. チャレンジが小さければ失敗してもリスクは小さい。

23. 一つの正解を求めるのは危険。複数のオプションを用意し、状況によって使い分ける。

24. 根が成長するのは条件に恵まれない苦しい時。地面の下に伸びることも立派な成長。

     ※稲垣稲垣栄洋「競争しない『競争戦略』」より ‥雑草に学ぶ不確実・不安定な環境での生き残り術 

 


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投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2023.02.13更新

1 時間管理

 ➢ 成果をあげる者は時間からスタートする。
 ➢ 時間は常に赤字である。
 ➢ 時間こそが普遍的制約要因。
 ➢ 成果の限界は時間で決まる。
 ➢ 成果をあげるにはまとまった時間が必要。
 ➢ 人間関係が絡むと時間はさらに必要。
 ➢ 創造と変革には膨大な時間が必要。
 ➢ 時間の浪費と活用の違いは成果・業績に表れる。

 

2 貢献意識

 ➢ 成果をあげるには貢献を考える。責任を中心に据える。
 ➢ ほとんどの人は成果ではなく努力に焦点を合わせている。
 ➢ 貢献に焦点を合わせると組織全体の成果に注意が向く。
 ➢ 貢献を問うことは可能性を追求すること。
 ➢ 貢献を自問しないと間違った目標を設定してしまう。
 ➢ 成功者はみな貢献に焦点を当てている。
 ➢ 生産的であることが良い人間関係の唯一の定義。
 ➢ 貢献を考えることでコミュニケーション、チームワークが可能になる。

 

3 強みを生かす

 ➢ 強みを生かすことは成果を要求することである。
 ➢ できることからスタートする。
 ➢ 他の人には難しいが、自分には簡単なことを考える。
 ➢ 大きな強みを持つ人は、ほとんど常に大きな弱みを持つ。
 ➢ 人の弱みを克服できないが意味のないものにはできる。
 ➢ 弱みからは何も生まれない。
 ➢ 部下が成果をあげるカギは上司の強みを生かすことにある。
 ➢ 強みを生かすことは姿勢である。姿勢は行動で変えられる 。

 

4 集中

 ➢ 成果をあげる秘訣は集中。
 ➢ 成果をあげる人は最も重要なことから始め、一度に一つのことしかしない。
 ➢ 忙しさに身を任せず 、成果をあげることに力を入れる。
 ➢ 一つに集中するほど実際にやれる仕事は多くなる。
 ➢ 成果のない人ほど長時間働く。
 ➢ 何かをやめることが新しいことを進める唯一の方法。
 ➢ 優先順位の決定はやさしい。難しいのは劣後順位決定。
 ➢ 状況に流されて優先順位を決めてはいけない。

 

5 意思決定

 ➢ 個々の問題ではなく根本的なことについて考える。
 ➢ 常に「問題は一般的」という前提に立つ。
 ➢ 行動する人の能力に見合った意思決定をする。
 ➢ 最善の意思決定にも間違っている可能性がある。
 ➢ 正しい意思決定も、やがては陳腐化する。
 ➢ 意思決定とは判断。いくつかの選択肢からの選択。
 ➢ 満場一致では決められない。意見の衝突、異なる意見・判断が必要。
 ➢ 成果をあげる人はまず問題の理解に関心を持つ。

 


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